『ファーストマン』 傑作だけど映画じゃなくて月面着陸体験映像集。劇場で見るべしっ
ファーストマン。
1月は食指が動く映画がそんなになかったんですが(クリード2というどでかいのがありましたが)、2月からは怒涛のラインナップで映画好きとしては嬉しい限りでございます。
今回はあのデイミアンチャゼル監督最新作、ライアン・ゴズリング主演のファーストマンです。
チャゼル監督といえば、「セッション」(2014)、「ララランド」(2016)でおなじみですねえ。セッションのラストでは鳥肌総立ちでした。ララランドは、、、僕は大好きです。あのワクワクする予告でも楽しませてもらいましたし(予告編作った人神)、あのビターなラストも大好きです。
▲なんとなくこの画像を貼っておきますね。
主演は引き続きライアン・ゴズリング。ポスターがそんなにゴズリング感ないよね。ベンスティーラー感ない? ゴズ兄さんのあの困った時のはにかみ笑顔がたまらないのです。今回はコミカル演技は一切ないです。
前作ララランドとはうってかわって、今回の映画は実話に基づく真面目な映画。ミュージカルとか一切ありません笑。史上初めて月にたった男の伝記になっております。
チャゼル監督、なんで宇宙映画撮ろうと思ったのか。音楽映画二連続ときてあえて外してきたのか?? と最初この作品の監督見た時思いましたね。
自分、宇宙が題材の作品が好きで、プラネテスって作品があるんですが。アニメも漫画も好きです。他にも宇宙兄弟とか。
宇宙っていいですよねえ。夢があります。フロンティア精神がうずうずします。
映画でもアポロ13、コンタクト、ゼログラビティ、オデッセイ、インターステラー、最近だとドリームか。。。 宇宙が題材の映画っていっぱいありますよね。けどそれを期待すると痛い目を見ます笑🗡🗡
この映画、映画と言いつつ正直ストーリーは至極退屈です。。 だって、結末知っているんだもの笑。苦労して、仲間と協力して、ようやく月にたどり着く。そしてあの名言で締めると。。。 ラストカットがもう想像できちゃいます。
皆終点がわかっているので、途中の駅に何があるのかで楽しませる手法に必然となるわけですが、、
ドラマパートがめちゃめちゃ面白くない!
子供との死別、妻との亀裂、クルー同士の友情、残されたものの想い。。
必要な最低限どの要素はあるのですが、とても淡々と進みます。
なんでかというと、主人公ニールさんが感情を表に出さない鉄仮面だから。ニールさん本当に何を考えているのかわからないので全然感情移入できない。
映画として決定的な弱点はあるものの、とにかく映像と音楽が素晴らしい!
音楽監督の意地?なのか。音楽もマッチしておりましたねえ!
ドラマパート→宇宙パート→ドラマパート・・って具合なんですが、宇宙パートは緊迫していて本当に楽しかったですよ!
まずオープニングファーストシークエスンス、いきなり大轟音。ゴズ兄がマッハなジェットに揺られているところからはじまります。観客を谷から落とします。いきなりハートを掴まれます。
そしてドラマパート。ゴズ兄の娘さんが重度の病気だとわかります。娘の髪を撫でるゴズ兄。そして次のシーンはその娘さんのお葬式・・・。ゴズ泣き。。。
娘を無くしたショックを埋めるがごとくNASAのパイロットに志望します。
地獄の回転木馬・ジェミニ8号。もうこのシーンはヤバい(語彙力)。もうこっちまで酔っちゃいそうな笑 ドッキングに成功したものの機体はグルングルンと回ります。怖い!宇宙怖い!なシーンでした。最高。宇宙って怖いんですよ。でもそれを描くのって難しいと思います。だって観客は宇宙なんて行ったことなんだから。それができるってすごいと思います。
そしてアポロ計画に移行していくわけですが。アポロ1号は火災が原因でパイロットが死亡します。前日にゴズ兄らとパイロットになれたことを祝っていた彼が。。 正直まっったくキャラが立っていなかったのですいません、悲しめませんでした。
アポロ11号のキャプテンに就任したゴズ兄。家族とのお別れをし月へ・・・
ちなみに「子供にお別れを言って!説明して!」のシーンの奥さんのキレシーンは大変良かったと思います。今までの鬱憤を晴らすがごとく。逃げちゃダメだぞゴズリング! 奥さん役のクレアフォイさん。目が大きくて笑顔が素敵でした。
さてここからは目玉・月面着陸シーン。月面着陸体験映像! 手に汗握る、とんでもなくリアルなシーン。ハッチを開けると無音になる演出がGOOD!
月面に死別した娘との思い出の品を捧げるゴズ兄。うん、、 ゴズ兄が感情むき出しでもっと葛藤があればなあ、、 感動したと思うんだけどなあ。なんか色々残念。
最後は隔離中のゴズ兄と奥さんが再会してEND。エンディングもあっさりしていていいところで終わったなあ!!って感じでした。
テンション高めでお送りしてきました、ファーストマン。
予告やポスターの段階で、真面目な映画なんだろうな、とは思っていましたが。めちゃめちゃ堅物映画でしたね。チャゼル監督は今後はこっち路線なのかな? ララランドみたいな映画が僕はみたいんだけども。
とにかく映像は必見です。是非劇場で!